膵臓移植の申請から移植ネットワーク登録まで



1. レシピエント候補患者が受診している医療施設(以下、レシピエント医療施設)で移植適応が考慮された場合、主治医は中央調整委員会に連絡し、必要書類((a)実務者委員会編「膵臓移植手術を受ける人のために」、(b)レシピエント登録手順および必要となる申請書類の細則、(c)膵臓移植実施要綱7.インフォームドコンセントと承諾書の書式より、資料i-1、資料i-2、(d)膵臓移植適応判定申請書の4種)を取り寄せる。主治医は、これらの資料をもとに患者および家族に第1回目のインフォームドコンセントを行い、承諾後、膵臓移植適応判定申請書を作成する。

2. 完成した膵臓移植適応判定申請書は、承諾書と共に中央調整委員会に提出する。

3. 中央調整委員会は、この申請書を、レシピエント候補患者の在住地を担当する、地域1適応検討委員会に送付して適応判定を依頼する。

4. 地域適応検討委員会は、適応の有無を判定し、中央調整委員会に意見書と判定結果を報告する。

5. 中央調整委員会は主治医に意見書とともに判定結果を報告する。

6. 移植適応ありと判定された場合、主治医は移植実施施設へ判定結果を添えて患者を紹介し、当該施設においての移植可否について検討を依頼する。

7. 移植実施施設は、移植手術の可能性を判定し、移植可能の場合、移植施設の担当医は、レシピエントの主治医とともに、患者とその家族に対して第2回目のインフォームドコンセントを実施する。

8. 移植実施施設は、中央調整委員会に意見書と判定結果を報告する(尚、移植可能であればインフォームドコンセントの承諾書を添える)。中央調整委員会は主治医にそれらの結果を報告する。

9. 最終的に適応を満たすと判定された場合は、中央調整委員会での書類点検(事務登録)を行なう。

10. 中央調整委員会での書類チェックが済み事務登録が終了次第、レシピエントの主治医に対し日本臓器移植ネットワーク登録用紙と振込用紙を送付する。

11. レシピエントの主治医はレシピエントと協議の上、移植実施施設の担当医に移植を依頼するとともに、レシピエントの情報を日本臓器移植ネットワークに登録する。

12. 移植実施施設の担当医は、レシピエントの情報を日本臓器移植ネットワークに登録する。
※ネットワークへの登録書類を作成する際、心停止下からの移植も希望する場合はその旨を必ず明記すること

13. 日本臓器移植ネットワーク登録後のレシピエント情報の更新、登録からの抹消は、レシピエントが主治医および移植実施施設担当医と相談の上、日本臓器移植ネットワークに連絡して行う。その際は日本臓器移植ネットワークの作業規定に従う。

14. 膵臓移植適応判定申請書の請求先ならびに提出先は、中央調整委員会が窓口となる。



1地域とは、日本臓器移植ネットワークのブロックを単位として考える。



●レシピエントの登録手順の流れ

レシピエントの登録手順の流れ